『EKひろば』著者片山榮三が5月28日永眠しましたことを、
ご愛読賜りました皆様に生前のご厚誼を深謝し、
謹んでご報告申し上げます。

代表取締役会長 片山 茂
私、片山茂は片山榮三の5才年下の弟で、私達は2人で片山鉄建の経営に長い年月携わって参りました。長い間のお引き立てを賜り本当に有難う御座います。
『EKひろば』と片山榮三について皆様にご報告致します。
今年2月、兄片山榮三に思いがけない病気が発覚しました。それは肺癌が出発点で、脳に転移し、かなりの末期状態でした。急な出来事でしたが、家族懸命の努力の甲斐なく、結果として命取りとなりました。最後は本人にとって一番安心な住み慣れた芦屋の自宅で、最愛の家族に見守られて苦しまず安らかに永眠しました。享年82才でした。家族にとっても、片山鉄建にとっても、まだまだ必要な柱の様な存在でしたので、残念でなりません。
『EKひろば』のはじまりは30年余り前(昭和50年9月)、兄榮三が社長時代、取引先とのコミュニケーションを深めたいと考え、何げなく手紙の様な形で挨拶文章を全ての取引先様にお送りしました。50才の若さ溢れる社長のお客様に対する深い思い入れがあり、自分の拙い日々の出来事に関するエッセイが取引先様の何かのご参考になればと思う気持ちで『EKひろば』第一号がスタートしました。
私は会社で常に兄の下で仕事をしてまいりましたが、よく兄が申しました事は、『こんな小文を書くのも月一回と決めるとその日の来るのが早い事!早いこと!』
と言いながら続けておりました。
今回お出しする文章が最終号となります。第388号です。2〜3度の例外を除くと、50才から82才まで32年余り殆んど毎月書き続けた事になります。これは正にギネスブックものの『超長期間記録』と誇りに思っております。何と言っても取引先様に対する自分の出来る愛情表現であった事は間違いないと存じております。
途中、幾度も幾度も読者である取引先様の方々から
『EKひろばを月一度楽しみに待っている』
『会社の朝礼でこれを読み上げて紹介している』
『家族団らんの話題にしている』
等々、暖かい有難いお言葉を頂き 本人片山榮三曰く
『どないしても、EKひろば やめられしまへん』と何回も申しておりました。毎月毎月の小文はおもにその時々の出来事を自分の気持ちを誠に率直に書き続けておりました事はご存知の通りです。
平成20年2月20日付け第388号原稿の書きつつある途中の文章が、たまたま自宅のパソコンに残っているのを、亡くなった後に家族が発見し、早速私に送ってくれました。これが又片山榮三30年余りの『EKひろば絶筆』として誠に素晴らしい一文であります。途中で筆が終わっていますが、如何様にも此の言葉は続くと不思議な思いで私は読みました。82才の兄が此の文を書く為に鉛筆でサイドマークを引きながら読みつつあった本、『人生の王道』【日経BP社】も自宅の机の上にありましたので私は早速その本をもらって一読しました。
日本のトップオピニオンリーダー稲盛和夫氏の言葉、そして近代日本の基盤を、命をかけて造り上げた大西郷隆盛の教えに及んでゆくこの本の内容は、今生きている私達日本人が学ぶべき大きなテーマに出会った思いが致しました。
兄片山榮三の『EKひろば絶筆』は途中で終わっている文章そのまま何も加えず、皆様にお目にかけたいと思い、未完の最終号として同封致します。
最後になりますが、このたび著者が亡くなりましたので『EKひろば』は絶筆となります。
ご愛読まことに有難う御座いました。
以 上