生活文化づくりのシステムコンダクター片山鉄建株式会社
ek広場
2008年2月20日(388号)

■人生の王道 〜西郷南州の教えに学ぶ〜


   最近、企業の不祥事の露見に、内部告発が多いと言われている。確かにここの事例を眺めると、内部告発されても致し方ないものが目立つようだ。一部の欧米企業では、内部告発を受けない手筈を整えているとも聞いている。
しかし、経営者の立場からすると、部下を信頼して仕事を任せて行かなければ、仕事は前に進まない。要は経営者と全社員との間に信頼のきずなが結ばれているかどうかが要となる。会社の内部ばかりではない。会社の外部に対しても、経営者の信頼のきずなは、すべての仕事の要となる。
こう見てくると、企業経営というものは、『経営者の信の一字』であると言える。最近この『経営者の信の一字』に関して、凄い著作に出くわした。

稲盛和夫著 『人生の王道』西郷南州の教えに学ぶ  日経BP社

である。ご承知のように稲盛和夫氏は、ちっぽけなベンチャー企業京都セラミックを、世界の京セラまで育て上げた日本を代表する偉大な経営者であるばかりでなく、若手経営者を集めて経営塾「盛和塾」を運営されるリーダーである。
稲盛氏は同書のプロローグに
『かつて日本の社会のいたるところに、上質な人間がいました。上に媚びず下に謙虚に接し、自己主張することなく、他に良かれかしと思いやる−そんな美徳を持った日本人がたくさんいました。(中略)日本の企業が、そのような上質の人間に支えられていたからこそ、今日の日本経済の発展があるのだと思います。
ところが近年、世の中を見渡せば、以前にはとても考えられなかったような、ひどい出来事が続いています。たとえば、それは食品偽装事件やリコール隠し、また粉飾決算やインサイダー取引に見られる、企業の社会的意義が根本から問われるような、不祥事の数々です。官庁でも同様です。談合から裏金づくりまで、公僕として民に貢献すべき人たちの情けない事実が次々と露になっています。家庭でも「親殺し」あるいは「子殺し」といった、人間としての尊厳を真っ向から否定するような、悲惨な事件が続いています。新聞を繰るたび、そのような報道に接し、「一体、この国はどうなっていくのだろうか」と暗然とした思いにとらわれるのは、私だけでないはずです。(中略)今こそ日本人一人ひとりが、精神的豊かさ、つまり美しく上質な心をいかにして取り戻すかを考えなければなりません。年齢を問わず、すべての日本人が改めてその品格、品性を高めることができれば、日本は世界に誇る上質な国民が住む国として、再び胸を張れるようになるはずです。私はそれこそが、真の日本再生であると考えています。
そのようなことを思う時、かつて、とびきり美しく温かい心を持った、ひとりの上質な日本人がいたことを思い起こすのです。それは西郷隆盛です。西郷の生き方、考え方こそが、日本人が本来持っていた「美しさ」「上質さ」を想起されるのです。私が「尊敬する人物、理想とする人物は?」と問われたときも、すぐに頭に思い浮かぶのは、西郷です。(中略)』




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